大坪@Wageningenです。
東北大学の若手リーダー研究者海外派遣プログラムの支援を受けて、来年5月末までオランダのWageningen(ヴァーヘニンゲン)大学に滞在します。
オランダに来て早くも1ヶ月が経とうとしております。
実は今日から娘が小学校(OBS, 公立小学校Openbare basisschoolの略)に通い始め、やっと通常勤務を開始したところです。
家族を連れての留学というと、男性研究者が妻子を連れて行くという前例が圧倒的に多く、その場合、日中に妻が子供の面倒を見てくれるので、到着後1週間以内に仕事が始められたりするのですが、女性研究者が子連れで留学する場合、まず子供が幼稚園や学校に入れるまでは常に一緒に行動しなくてはいけない(通常の業務が始められない)、というハードルが存在します。こういうハードルが女性研究者の留学を難しくしていると思うのですが、その辺はまた別の機会に書こうかと思います。
オランダに日本人の場合は、90日は滞在許可(ビザ)なしで滞在できます。それ以上の長期で滞在する場合は、その間に以下のことを済ませる必要があります。
①滞在許可申請と住民登録(家族全員分)
②銀行口座開設
③健康(医療)保険加入
④住居の契約
⑤(子供がいる場合)幼稚園や学校の入学手続き
⑥自転車の購入
Wageningenの場合、最初にやった方が良いのは⑥です。私の場合、8月まで留学されていた宮下先生(植物病理学分野)が使っていた自転車を譲ってくださったおかげで、現地で自分の自転車を購入しなくても済んだのですが、娘の自転車がなかったため、Wageningen到着翌日は大学や街を公共交通機関で動き回ったところ、交通費が1日で12ユーロ(約1500円)かかってしまいました。そのため、すぐに娘の自転車を購入しました。その後は10 km以上の遠出以外は自転車で動き回っています。交通費が高いオランダでは、20 km以内は自転車での通学・通勤圏内だということです。下の写真は学部生が講義を受けたりシンポジウムを行う講堂のあるOrionという建物の前にある駐輪場です。
Wageningen大学のキャンパス内にはユニークな建物が散らばっていて、それぞれにOrion, Helix, Forumなどの名前が付いてます。なので、大学関係者に会った時に学部や研究所名ではなく、 "In which building are you working?"という聞き方をします。私が滞在しているのはZodiac(circle of animalsという意味らしいです)という名前の建物で、東北大学農学研究科と部局間協定を締結した動物科学研究科(Department of Animal Sciences)の研究グループは主にこの建物の中にあります。
こちらでは、海藻多糖が腸内フローラに与える影響について研究を始めています。
研究室の様子や日々の生活についてはまた改めて報告したいと思います。
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